今回の例会は、いにしえの人物「蘇我入鹿・柿本人麻呂・太安万侶」の、ゆかりの神社を巡るウオークを開催いたしました。
JR畝傍駅構内で恒例の出発式を終え9時50分頃、参加者173名は晴天に恵まれた春の日差しを全身に受け元気にスタート、南八木町の古い町並みを西へ進み、飛鳥川沿いから「重要伝統的建造物群保存地区」の今井町に入りました。
美しく整備された江戸時代の歴史的景観を今なお残している町並みが続き、重要文化財の町家「今井家住宅」や18世紀初期頃の町家に復元再生された「今井まちや館」前を進み、今井町を後に北方面に進み、JR・桜井線のガード下をくぐり小綱(しょうこう)町へ、狭い住宅内の道を進み最初に訪れたのが「蘇我入鹿(そがのいるか)」のゆかりの神社で、狭い路地の一角に鎮座する「入鹿神社」へ、神社の祭神は蘇我入鹿と素戔鳴尊(すさのおのみこと)の両柱を合祀していて、蘇我入鹿の木造座像を神体としています。
又、入鹿神社の伝説として神社の伝えによると、「乙巳(いっし)の変(645年6月)」で蘇我入鹿が飛鳥板蓋宮で中大兄皇子(後の天智天皇)や中臣鎌足(後の藤原鎌足)らに暗殺された時、その首が此の地の小綱町に飛んできたのを祀ったと言われている。入鹿は首を斬られたので、「入鹿神社」は首から上の病に霊験あらたかという信仰がある。《注:乙巳の変後、中大兄皇子は体制を刷新して大化の改新と呼ばれる改革を断行した。》
尚、神社の境内の西側に建っている「正連寺大日堂」は「普賢寺(ふけんじ)」と言われていて、「入鹿神社」は、もとは同寺の鎮守社であったと伝えられていて、明治の廃仏毀釈により普賢寺が廃絶することとなり、南側に建つ「正蓮寺(しょうれんじ)」に管理が引き継がれ、大日堂(だいにちどう)の本尊、大日如来坐像は、鎌倉時代の作とされ、国の重要文化財に指定されている等々の話題を、天羽スタッフの説明を興味深く傾聴いたしました。

「入鹿神社」を後にして、歩みは暫く進んで地黄(じお)町内に鎮座する、万葉の歌人で三十六歌仙(平安時代の和歌の名人36人の総称)の一人である柿本人麻呂を祭神とする、樹木に囲まれた静かな佇まいの神社「人麻(ひとまろ)神社」へ、ここでは、尾花スタッフにより柿本人麻呂にまつわる一連の説明を聞きながら、神社境内の一角には柿本人麻呂の歌碑が『秋山の黄葉(もみじ)茂み迷(まと)ひぬる 妹(いも)を求めむ山道(やまじ)知らずも』の歌が、秋の山に迷い入った愛しい女性を探し求める歌で、その歌碑を詠みながら、「人麻神社」を後にして、北方面に進み市街地を後にして近鉄・大阪線のガード下をくぐると前面に田園風景が広がり、桜並木が続く飛鳥川左岸の堤防道路へ進みました。
堤防沿いの自転車道を、今年は桜の開花が少し遅れたか、四・五分咲きの桜並木道を左岸から右岸へ、又、左岸へと約1.5q移り進み満開まじかの美しく咲く桜並木の景観を眺めつつ、田原本町多(おお)地区の飛鳥川の東岸に鎮座する、飛鳥の豪族多氏ゆかりの神社「多神社:多坐弥志理都比古(おおにますみしりつひこ)神社」へ、奉献された石燈籠が並ぶ長い参道から二の鳥居をくぐり進み拝殿前へ、祭神は神倭磐余彦尊(かむやまといわれひこのみこと:神武天皇即位前)・神八井耳命(かんやいみみのみこと:神武天皇の皇子:多氏及びその同族の祖とされている)をはじめとして四座の神を主祭神で、古事記を編纂した太安万侶(おおのやすまろ)も祀られています。
ここでも、尾花スタッフから、太安万侶に関わる話や、当神社は奈良盆地の中央に位置し、北緯34度32分のライン上にあり、二上山・多神社・三輪山(檜原神社)、その東の延長線上に長谷寺や室生寺があり、更に伊勢神宮が初めて鎮座した地といわれる伊勢斎宮(さいくう)遺跡があります。このラインを「太陽の道」と云う、等々の話題を傾聴し、神社を後にして、対岸の「県営福祉パーク」が隣接する、飛鳥川沿いの親水公園に11時30分頃到着、ここで、少し早い昼食休憩を摂りました。

薄曇りの下で、河川敷の桜を眺め、又、川のせせらぎを聞きながらのんびりと昼食を摂り、12時15分に公園を出発、「多神社」前を通過し東へ歩みを進めました。
静かな佇まいの多集落を抜け、近鉄・橿原線の踏切を越えて間もなく向こうに大きな鳥居が「多神社一の鳥居」で、鳥居の前には背の高い石燈籠が対で建ち、燈籠の裏側には珍しい燈明を灯す用の十段の石の階段が付いていました。
鳥居をくぐり、寺川沿いを暫く南に進んで、東へ国道24号を渡り十市町の集落に入り、再び寺川に出て「十市わらべ橋」を渡り、寺川の左岸(南側)堤防道路を東へ、正面には三輪山や音羽山等々多武峰の山々を望み進む中、堤防上には土筆の群生が、思わず足を止めて、土筆採りに精を出し道草する参加者も見受けられました。
のんびりと歩みを進め、寺川を後にして東竹田町に入り、田園地帯に囲まれた「東竹田近隣公園」に到着、ここで、烈詰めとトイレ休憩を取りました。
休憩後、公園を後にして「リサイクル館かしはら」前から再び寺川の南側堤防道路に入り、長閑な景色と遠く東の山々を望みながら、中和幹線道路の「大福小学校北交差点」を渡り、一路、約1qを一直線に南へ進み14時頃、JR・香久山駅にゴールしました。
途中からは花曇りというか薄曇りで、残念ながら桜は満開には少し早かったが、楽しくウオーキングして頂けたのではないでしょうか、ありがとう御座いました。