毎年8月15日、市内各所から眺める奈良の「大文字」送り火。今回は、その高円山の火床を訪れます。また、真夏に咲く旧大乗院庭園、浮見堂のサルスベリを楽しみます。

 旧大乗院庭園…大乗院は一乗院と並ぶ興福寺の門跡寺院で、皇室や藤原摂関家の子弟の受け皿になっていました。今の奈良県庁と地方裁判所との間に建っていましたが、治承4年(1180)の南都焼き討ち後、現在の地に移りました。この庭園は、室町時代、庭師の第一人者の世阿弥を招いて造られました。奈良県随一の名園として、昭和33年に国の名勝に指定されています。庭園に立つ鮮やかなサルスベリをお楽しみください。
 高円山火床…標高432mの高円山山頂付近に造られた火床の「大」文字は、火床が108穴、第一画が109m、第二画が164m、第三画が128mと、日本最大級の大きさです。眼下には、御蓋山、若草山、春日大社の杜をはじめ、奈良盆地を見渡す大パノラマが楽しめます。
 浮見堂…浮見堂が建つ鷺池ではサルスベリが華やかに咲いています。幹がツルツルしていて、猿が登ろうとしても滑ってしまうのでサルスベリと名がつきました。比較的長い間、紅色の花が咲くため、百日紅とも書きます。

炎天下でのウォーキングが想定されますので、こまめに水分補給できるよう、飲料水は多めにご持参ください。また、ストックを使用されている方はご持参ください。