3年目を迎える「うるはしの大和路1周ウォーク」はいよいよ最終年。今回は、王寺から当麻を経て葛城山麓を巡る23qを歩きます。これまでのコースの逆回りをたどります。

達磨寺…宗派は臨済宗南禅寺派。中世の大和では興福寺の勢力が強かったため、禅宗寺院は少なく、その中でも聖徳太子にまつわる「片岡山飢人伝説」を草創とする由緒ある寺院です。境内にある古墳は古墳時代後期の円墳で、本堂の下に横穴式石室があります。今日は偶然に“雪丸くん”に会いました。
葛下川…達磨寺を過ぎると間もなく葛下川に出ます。きれいに整備された川沿いの遊歩道に、真っ赤な山茶花が印象的でした。静かな川面に鴨?が気持ちよさそうに泳いでいました。昭和54年の台風で葛下川が氾濫し、王寺町が水浸しになったことがありました。
二上山ふるさと公園…二上山の麓に広がる公園で、中央に芝生の広場があり、とても気持ちの良いところです。ここで昼食を摂ります。
当麻寺…中将姫が本寺に出家し、中将姫が一夜で織ったと伝わる当麻曼荼羅をご本尊とする古刹です。新春ウォークでは中将姫が生まれ育った奈良まちの誕生寺、徳融寺を訪ねました。
綿弓塚…松尾芭蕉が歩いた芭蕉の小径を過ぎ、竹内街道に入ると綿弓塚があります。「綿弓や琵琶に慰む竹の奥」と、芭蕉が門人の住む故郷のこの地に泊まった時に詠んだ句が『野ざらし紀行』にあります。
笛吹神社…正式名は葛木坐火雷神社(かつらきにいますほのいかづちじんじゃ)。いかつい名前の神社ですが、御祭神の天香山命(あめのかぐやまのみこと)の子孫、笛吹連(ふえふきのむらじ)が代々この地に住んだことから笛吹神社として親しまれています。火を扱う職業や消防関係の崇敬が篤いだけでなく、笛吹の名からフルートや尺八等楽器の上達を願う人の崇敬も篤く、全国から多くの人が奉納演奏に訪れます。境内には日露戦争の戦利品として奉納された大砲が置かれています。