「うるはしの大和路第4回」は、山の辺の道(南)を歩きます。桜はあっという間に散り、もう藤が美しく咲いています。山の辺の道(南)沿いには、古社寺、古墳などがあり、二上山などを遠望する景色も素晴らしいことから、とても人気の高いコースです。今回の見どころは、由緒ある神社と寺院について紹介します。
仏教伝来の地…桜井駅をスタートして初瀬川の堤に着くと、「仏教伝来之地碑」が立っています。欽明天皇の時代、百済の聖名王から仏像・経典が送られました。その仏像等が難波津から大和川を遡り、この地に着いたことを記念して立てられたものです。
金屋の石仏…高さ2m余りの石仏が安置され、向かって右が釈迦如来、左が弥勒如来像といわれています。平安時代初期又は鎌倉時代の作とみられています。
平等寺…大神神社の神宮寺で、かつては広大な境内に堂塔が建っていました。明治時代の神仏分離によって廃寺になりましたが、昭和に入り再興されました。
大神神社…わが国最古の神社として知られ、三輪山を御神体として祀り、本殿を持たない神社として有名です。拝殿は、4代徳川家綱が寄進したものです。
檜原神社…大神神社の摂社で、三輪山を御神体にしており、三輪山に向かって三つ鳥居が立っています。奈良盆地の眺望が素晴らしく、彼岸頃に二上山の雄岳と雌岳の間に沈む夕日は絶景です。
夜都伎(やとぎ)神社…春日四神を祀り、春日大社と縁故が深く、若宮社殿と鳥居が下げられるのが例とされていました。また、拝殿は立派な藁葺きの拝殿です。
内山永久寺跡…石上神宮の神宮寺で、西の日光と呼ばれたほど豪華な堂塔が建ち並んでいました。明治時代の廃仏毀釈で、跡形もなく壊され、今は案内板前の池にその面影を残すのみになっています。
石上神宮…主祭神は布都御魂大神。『日本書紀』によれば、神武天皇が東征の際、気を失った神武天皇に授けられた十握剣で、邪神を倒した剣として祀られています。また拝殿は、鎌倉時代初期に建てられた現存する最古の建物で、国宝になっています。境内には40羽程の烏骨鶏がのんびりと歩き回っています。
この時期は気温が急に暑くなり、体が暑さに慣れていないため、熱中症になりやすいといわれています。こまめに水分補給をするようにしてください。