今回は、大仏鉄道の遺構と当尾(とうの)の里浄瑠璃寺を訪ねます。
大仏鉄道遺構…明治31年からわずか9年間、加茂と奈良を結ぶ「大仏鉄道」が走っていました。数々ある遺構の中で、観音寺橋台、松谷川隧道、鹿川隧道を巡ります。
観音寺橋台は関西本線の橋台と並んでおり、タイミングが合えば、橋台越に列車が走る光景を見ることができます。松谷川隧道はレンガ造りの隧道。周辺の風景は大仏鉄道が走っていたころから大きく変わっていますが、歩道のデザインが当時の鉄道を想起させます。鹿川隧道は奈良市内に残る数少ない遺構。今も農業用水路を通す隧道として利用されています。今回は水路に沿ってゴールの平城(ならえき)駅へと向かいます。
当尾の石仏を訪ねる道…「美しい日本の歩きたくなるみち500選」に選ばれており、岩船寺から浄瑠璃寺にかけての道は「石仏の道」とも呼ばれ、数多くの野仏や石塔に出会います。その中で、人気のある大門仏谷の大阿弥陀、藪の中三尊、首切り地蔵などを見て歩きます。
浄瑠璃寺…治承2年(1178)に、京都の一条大宮から移築され、創建当初の本尊であった薬師如来が祀られました。西方極楽浄土の阿弥陀如来に対し、薬師如来が東方浄瑠璃浄土におられることから浄瑠璃寺の寺号がつきました。本堂、三重塔、庭園の散策を楽しんでいただきます。
青少年の家から浄瑠璃寺近くまで、上り道が300mほど続きます。しかし、急な坂道は無く、途中に大門仏谷の大阿弥陀が谷越しに見ることができる気持ちの良いコースです。皆様のご参加をお待ちしています。