今日は梅雨の中休みとなりまして幸いにも曇一つない快晴の空の下、参加者192名は9時50頃室生口大野駅前をスタートして間もなく、白鳳9年(681年)に役小角(えんのおづの)が開基したと伝えられている古刹の寺「大野寺」へ、寺の東側を流れる宇陀川の対岸に高さ約30mの大岩壁に刻まれた、像高約14mの線刻も鮮やかな弥勒磨崖仏《鎌倉時代前期(1207年)後鳥羽上皇の勅により、3年の歳月をかけて彫られたとの事です》を拝し、川沿いを進み宇陀川に架かる歩行者専用の「室生路橋」を渡り、暫く杉木立の中の道を進みました。
県道28号に出て少しして「一の渡橋」を渡って、すぐ右側に「東海自然歩道」の案内板が、ここから室生寺方面へ続く「東海自然歩道」の山道入りました、杉や檜林が林立する道を、森林浴を楽しみながら、暫く進んで林道との分岐点へ、「東海自然歩道」を右に進み山道と並行して谷川が右に左に移り変わり、心地よい流れの音を聞きながら、途中の道は荒々しく掘れて大小のゴロ石が露出した道や滑りやすい石畳の道が長く続く急な上り道を喘ぎながら、杉や檜の木立の山林の道を約2q進みようやく「門森(かどもり)峠」に到着、ほっと一息ここで少し休憩を取りました。
峠を過ぎて暫くは滑りやすい石畳の急坂な山道を下り進み、視界が開け緑のトンネルから、眩い太陽の光を浴び11時15分頃「室生山上公園・芸術の森」に到着、この場所をお借りしてトイレ休憩を取りました。
室生寺と対峙する高台にある、この山上公園は「空・光・風」のアートの空間で自然の素晴らしさや、季節、時間の流れを全身で感じることが出来るとの事です、が、この公園は有料の施設ですので、またの機会に訪れていただき、ゆっくりと自然環境に浸っていただきたいと思います。
山上公園を後にし、眼下には室生の里を望み「東海自然歩道」をすでに田植えが終わった田圃の間の細い道を下り降り、室生の集落を抜け「室生寺」の表門前に架かる朱色の「太鼓橋」を眼前に見て、左折、県道28号を東へ700m程歩み進んで、水を司る龍神を祀る「室生龍穴(りゅけつ)神社」に11時50分頃先頭が、約20分遅れでアンカーが到着しました、参加者は巨木の杉が聳える神社に各々参拝し、神社前の室生川川原付近で昼食休憩を摂りました。又ここで、体力に自信の無い10数名の方が中間ゴールされました。

午後は12時45分スタート、室生寺への参道の一つの「大師の道」を歩きました。
この道は伊勢方面から初瀬街道を通り三本松の村から、滝谷の集落を経て山越えし室生川に出て、室生寺へお参りする道で、弘法大師の月命日には多くの人出でにぎわったと言われています。
室生川沿いの歩道を暑い日差しの直射日光を全身に受け、時折、頬にやさしい風を受けながら約3q進んで、山道への入口に到着、入口からは急な坂道を大小の石がゴロゴロと足場の悪い、曲がりくねった細い道を長い行列は続き約400m上り進み行くと、お地蔵様を祀ってある祠を過ぎて、ほっと一息し小休止を取りながら、杉や檜が林立する平らな道や坂道を下り進む中、沿道の随所には「丁石」や「峠の茶屋跡」・「息つぎの井戸」等があり、往時の街道であったことが偲ばせる道でした。
山道入口から約1.5km進んで、視界が開け緑の山々に囲まれた美しい里山風景が広がり、室生砥取(ととり)集落から滝谷の集落へ進み、花の郷「滝谷花菖蒲園」に14時35分頃到着、ここで列詰めとトイレ休憩を取りました。
菖蒲園を後にして、再び杉や檜に覆われた山道へ、暫くは坂道を下り進み後半はほぼ平坦な道を、途中には谷川が並行する足元の悪い道を約1km進み、獣除けの網の扉を通り、緑に覆われた田園風景が広がり滝谷川沿いから、室生三本松の集落へ進み、宇陀川に架かる「室生橋」を渡り「大師の道」から分かれて、近鉄三本松駅に15時20分頃先頭が、アンカーは約20分遅れゴールしました。
今日の全体16kmの内、約6kmは上り下りのきつい山道をウオークしましたが、緑に覆われたコースを参加者の皆様は疲れも何のその、元気に完歩されました、お疲れ様でした。