季節がようやく移ろい本格的な秋の気配となった今日の例会は、201名の多くの参加者を迎え、奈良盆地の東に連なる美しい大和青垣国定公園の三輪・纏向・龍王山等々の青垣の山々の山裾を縫うように続く、日本最古の大和の古道「南・山の辺の道」を歩きました。
桜井駅を爽やかな秋晴れの中9時45分頃スタート、桜井市市街地を抜け中和幹線の高架橋をくぐり大和川(初瀬川)の堤防道路に出て、馬井手橋を渡り「仏教伝来之地碑」が建つ金屋河川敷公園へ、古代大和朝廷の中心地でこの付近は、大陸から船が大阪(難波津)から大和川を遡行してきた舟運の終着地で、大和朝廷と交渉をもつ国々の使節が発着する都の外港として重要な役割を果たしてきた場所で、欽明天皇(552年)時代、百済(いまの韓国西部)からの使節もこの港に上陸し、仏教が初めて日本に送られてきた記念すべき地であります。
  その「仏教伝来之地碑」の公園を後にして、いよいよ三輪山の山裾の道に入り、金屋地区の集落内の狭い道を水路と並行して北へ進み、コンクリート造りの小堂に安置されている2枚の岩に釈迦如来像と弥勒菩薩像が浮き彫りされている、重要文化財の石像の「金屋の石仏」を見て、鬱蒼とした森の中を進み十数段の階段を上り、聖徳太子創建伝承の「山の辺の道」の禅寺である「平等寺」へ美しく整備された境内を抜けて間もなく、三輪山を御神体とする日本で最古の神社の一つである「大神神社」へ到着、ここで、トイレと列詰め休憩を取りました。

神社を後にして、茶店や休憩所が並ぶ狭い道を「狭井神社」前から、山裾の柿畑や田畑及び雑木林などが連なる間の石畳や砂利道を上り下りしながら「玄賓庵(げんぴあん)」へ、平安時代に玄賓僧都(法相宗の僧)が隠棲したと伝えられる庵(いおり)の白い土塀の脇を通り抜け、さらに歩みは杉・檜や雑木林が覆い茂った中の緩やかな坂道を上り進むと視界が開け、眺望の良い高台に鎮座する、大神神社の摂社の一つの「檜原神社」に到着、神社正面にある「注連柱(しめばしら)」から西方面の眺めは木々の向こうの遠くは二上山の美しい景色を眺望し、また、神社から西へ約100m行った「わらべの里」の場所に、「ご当地ソングの女王」と呼ばれる演歌歌手「水森かおり」のデビュー20周年記念として「大和路の恋」の歌碑が三輪山を背景に建立(今年6月)されていて、歌碑のそばのボタンを押すと歌が流れ、皆さんは楽しく聞き入り、ここで参加者が夫々十数人ずつ分かれて集合記念写真を撮影。

その後「檜原神社」から更に山裾の高台の道を進む中、道端に「大和青垣」の案内看板が「大和は国のまほろば たたなずく青垣 山ごもれる大和し 美(うる)わし」と古事記にうたわれた歌が記されていて、この辺りからの奈良盆地や更に遠くに見える生駒山や矢田丘陵等の美しい景色を望み、右前方は幾重にも重なる青垣の山々を望み、正にその景観や環境が保たれているのでは、左下手前付近にはミカン畑や、その向こうには穴師の集落が、その集落を抜けると田園風景が広がり、この辺りから道中のいたるところに、地元農家が朝取りした野菜や柿・ミカン等の果物類を売る無人販売所が現れ、覗き込む者や買物をする参加者も、この無人販売所はこの先、天理観光農園辺りまで所々に見受けられました。
既に稲刈りの終わった田圃や黄金色の稲穂が残るのどかな田園風景の間を列は長く続き、狭い「山の辺の道」を上り下りし、又、周囲の景色を眺めながら北へ進み、「景行天皇陵」の濠端の道から左右視界が開けた渋谷町や山田の集落を抜けて、昼食場所の「景行・崇神(すじん)天皇陵歴史的風土特別保存地区」内の広場に12時頃到着しました。

高台の広場から、眼下の大和盆地を遠くは金剛・葛城・二上山の山々を望み昼食を摂り済ませ休憩の後、午後は薄曇りの中12時50分に広場を出発「崇神天皇陵」と「櫛山古墳」の間の狭い石畳の道を歩み「天理トレイルセンター」前へ進み、ここで体力に自信の無い参加者26名がJR・柳本駅で中間ゴールされるので誘導するスタッフ数名と共に別れ、残る参加者は北へ緩やかな石畳の道や砂利道を途中のミカン畑やコスモスの花等を望みながら、最古の御社「大和(おおやまと)神社御旅所」前を通過、巨大石造りの小坊主が門前に立つ「念仏寺」へ境内の広い墓地内から沿道の柿畑などの間の狭い道を進み「萱生(かよう)環濠集落を抜け、左右の視界は更に広く開け山側は青垣の山々を盆地側は金剛・生駒の山々の美しい景色を望みながら列は淡々と進み竹之内町の集落を過ぎ、こんもりとした森の中に鎮座する拝殿が珍しい茅葺屋根の「夜都伎(やとぎ)神社」の境内を通り抜け「天理観光農園」へ、ここで列詰めとトイレ休憩を取りました。

農園から急な石畳の坂道を暫く進み、柿畑や竹林・雑木林内の砂利道や石畳の道を上り下りしながら「内山永久寺跡」へ、永久年間(1113〜7)に創建された寺で盛時には大伽藍を持っていたと伝えられ、明治の廃仏毀釈で廃寺となり、いまは境内の池をわずかに残すのみとなりその池の畔から、「山の辺の道」のほぼ中間に鎮座する「石上神宮」に到着、境内は鬱蒼とした森の常緑樹に囲まれた日本最古の神社の一で、境内には色とりどの鶏が放し飼いされ迎えてくれました。
「石上神宮」で最後の休憩を取り、境内を抜け天理市市街地へ進み「天理教教会本部」前を通過しましてJR・近鉄・天理駅に14時50分頃ゴールしました。
今日は秋晴れで少し汗ばむ状況でもありましたが、17qの長距離を参加者の皆様は元気に完歩ゴールされました、お疲れ様でした。