平成28年も僅か半月を残す事となり、本年最後の例会は「明日香の謎の石像物」を巡るウオークを実施いたしました。
冷え込んだ早朝でしたが天候にも恵まれ、駅前で恒例の出発式を終え参加者164名は9時50分にスタート、最初に訪れたのは久米仙人ゆかりの寺で、聖徳太子の弟だった来目皇子(くめのおうじ)の創建と伝えられる古寺の「久米寺」へ、各々参拝後、橿原ニュータウン白橿町の住宅団地南西部の丘陵(岩船山)へ、急な階段ときびしい上り坂を5分ほど息急きながら登り進むと竹林に囲まれた中に「益田岩船」が、花崗岩で出来た巨岩の石造物で、誰が何のために造ったのか、文献などが残っておらず全く不明で、いくつかの説がありますがすべては定かでなく正に謎の石造物で、参加者は不思議な「益田岩船」に見入り、そこを後にして竹林や雑木林の落葉で積み重なった藪の中の細い道を慎重に長い列は進み雑木林を抜け視界が開けて、間もなく真弓丘陵の一角に墳丘がシートで覆われた「牽牛子塚(けんごしつか)古墳」へ、横口式石槨(せっかく)の入り口から、間仕切りで区切られた二つの墓室の石室を覗き見て、次に、静かな佇まいの山里の中の老人福祉施設を抜け、飛鳥駅の西側の越地区集落の中に所在する「岩屋山古墳」へ、20数段の階段を上り横穴式石室の中は側壁や奥壁は精巧な切石加工がほどこされていて、又、天井石は大きな一枚岩からなる見事な石室に感嘆の声も。
飛鳥駅前では列詰めとトイレ休憩を済ませ、次に進んだのは「欽明天皇陵」の西に隣接する「吉備姫王墓(きびひめのみこのはか:皇極・孝徳天皇の生母)」へ、墓内には四体の石造物「猿石」が置かれていて、ユニークな人面石造であるが、猿ではなく渡来人を象(かたど)ったものであるといわれていて、四体の奇石に見入っていました。
次に、太陽が降りそそぐ青空でしたが寒風が吹く中、遠く東の多武峰の山々を望みながら、のどかな里山の田園風景の中の高台に位置する遊歩道を整然と進み、暫く行くと遊歩道脇の高台には「鬼の俎」が、又、遊歩道を挟んだその麓には「鬼の雪隠」が、古墳の一部が露出して残ったものと言われていて花崗岩で作られた遺構で、言い伝えによると人食い鬼が旅人をつかまえて、俎板で料理し、食べたあと雪隠で用を足したというのが、この遺構の奇妙な名前の由来になっているようです。
「鬼の俎・雪隠」を後にして、遊歩道をさらに東へ進み県道の地下道をくぐり土産物店の東側に、明日香村観光のシンボルにもなっているユーモラスな亀の形をした巨大な遺構の「亀石」が、何の目的で造られたかは謎で、今の「亀石」は南西を向いているが、西に向きを変えれば、奈良盆地は泥沼になるとの怖い話が伝わっています。
「亀石」から暫く東へ進んで、聖徳太子生誕地の「橘寺」へ、この寺の境内にも飛鳥時代の不思議な石造仏の「二面石」がありますが、今日は見ることが出来ませんでしたので、何時かの機会に訪れるとして、列は寺の南側を通り行き、東方向の正面に見える重なる多武峰の山々の手前の山の中腹には「岡寺」の三重塔が聳え、それ等を眺めながら遊歩道を進み、飛鳥川の玉藻橋を渡って「石舞台古墳」へ12時20分頃到着しました。
「石舞台古墳」は国の特別史跡に指定され、日本の代表的な方墳で、被葬者は蘇我馬子と言われていいて、巨大な天井石が露出しており、天井石の上面が広く平らで、まるで舞台の様に見えるのでその形状から古くから「石舞台」と呼ばれているようです。
晴れ渡った陽だまりの下で、広々とした芝生の広場等で昼食を摂りまして、午後の出発前には集合写真を撮影、13時にその「石舞台」をスタート、東側の山裾の竹林や雑木林の中の遊歩道を北方面へと坂道を上り下りしながら、西国第7番霊場「岡寺」の山門前へ、若干の列詰め休憩後、次に更に山裾の狭い遊歩道を進み、途中、西側の視界が開けた所からは明日香村の美しい原風景や「甘樫丘」を望み、又、途中の高台の畑にはユニークな数体の案山子を眺めながら、竹藪に囲まれた中に扁平な石の上面に円や楕円の大小4個の浅い窪みがある巨石の「酒船石」へ、酒を絞る槽ともあるいは油や薬などを作るための道具とも言われているが、近くに水を引くための土管や石樋(せきひ)が見つかっていることから庭園の施設だとの説もあるようです。
竹藪内の狭い階段を下り、古代文化に関する総合拠点として、数々の資料等が展示されている「万葉文化館」を通り抜け遊歩道へ、この辺りものどかな里山風景で細長い列は藤原鎌足の生誕地の「小原の里」から「飛鳥坐(あすかにいます)神社」へ、ここで列詰めと最後のトイレ休憩を取りました。
この神社は毎年2月の第1日曜日に「お田植神事:お田植祭(おんだまつり)」の奇祭が行われ、夫婦和合の所作の行事が行われ、境内には男性器を模した石が多く置かれていまして、多くの参加者は20数段の階段を上り境内へ行かれました。
休憩後、「甘樫丘」を真正面に見て田園風景が広がった中を進み飛鳥川を越え、「甘樫丘」の登り口へ約300段の階段を上り「豊浦展望台」へ、ここからの展望は、西北方面は大和三山を見渡す奈良盆地が、南東方向は今も明日香の原風景が残る美しい景色に参加者は見入り堪能していました。
「甘樫丘」を南へ縦断し「川原展望台」を経て、菖蒲町の住宅団地を抜けまして、現在、整備中の「植山古墳」の裾野を通り「孝元天皇陵」から橿原神宮前駅へ13時10分頃ゴールいたしました。
本年最後の例会「謎の石像物巡り」は如何でしたか、楽しく16qを完歩されたものと思われます、ありがとう御座いました。
最後に、本年1年間の例会及び特別大会に、多数ご参加いただき、有難う御座いました。
来年も、一層充実した例会を目指し、又、参加してよかったと言われるような楽しいコース作りを、スタッフ一同精進してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。