今年の夏は異常なほどの猛暑日が続き、ようやく季節は移ろい、朝夕凌ぎよい気温となりウオーキングの季節となってまいりましたが、今日の空模様は小雨が降る不安定な予報の為か、残念ながら何時もより少ない参加者95名(内スタッフ26名)を迎えました。
出発に際し参加者の皆様にコース変更のお断りを、予定は笠山荒神社を後にして、初瀬山を縦断する予定でしたが、初瀬山の山道は当初の計画からして、現在、非常に道が荒れていて団体歩行は危険と判断し、止む無くコース変更することの理解を得まして、9時50分頃恒例の出発式を終えスタートしました。
スタートと同時に小雨がそぼ降る中、高台に位置する長谷寺駅から長い階段を下り、初瀬街道に入り暫くして「長谷寺」門前へ進み、ここから北へ初瀬ダムまで約2qの上りの大和川(初瀬川)沿いの県道38号を、途中、初瀬ダムの巨大なコンクリート造りの堰堤を右に見上げて進み、ダム堰堤前で最初の列詰とトイレ休憩を取りました。
初瀬ダムは多目的ダムで、大和川の洪水調節、河川維持、および桜井市の上水道用水の供給を目的とした、堤高55mの重力式コンクリートダムで昭和63年に完成し、ダム湖は「まほろば湖」と呼ばれ、その名前は地元小学校から募集して命名されたとの事です。

心配された雨も止み、緑の山々に囲まれて、満々と溜められたダム湖沿いの県道38号を東へ進み、ダム湖東端付近の「落神橋」を渡り「まほろば湖」を後にして、大和川(初瀬川)左岸の狭い樹木に覆われた一般道から再び県道38号を暫く北へ進み、滝倉地区に通じる林道入口へ、今日のコース最大の難所の道で、先週4日に来襲した台風21号の影響で、木の枝葉が堆積した歩きにくい急な上りの林道を約500m息急きながら上り進み、標高430mの山上に鎮座する「瀧蔵神社」へ到着、暫しの休憩を取りました。
この神社は「長谷寺の奥の院」と称され、古来より信仰深き神社にて「長谷寺」へお参りしてもこの神社へ参詣しなければ御利益は半減すると伝えられていて、拝殿奥の高い石垣の上には、鮮やかな朱塗りの三間社・流造の本殿で、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)・速玉尊(はやたまのみこと)が祀れています。
又、神社の入口には、「権現桜」と呼ばれる樹齢400年以上の見事な「枝垂れ桜」があり、春の満開をイメージしながら桜の木の下をくぐり、山里の田圃には早くも黄金色の稲穂も重く垂れた、長閑な集落の滝倉地区内の道を北方面へ下り抜け、桜井市の北東部に位置する小夫(おおぶ)地区に進み、小夫の斎宮山のふもとの高台に南面して鎮座している「天神社(小夫天神社)」へ、県道38号から急な上りの参道を進み12時10分頃到着、ここで昼食休憩を摂りました。

静かな雰囲気の境内の一段高い石垣の場所に本殿があり、主神の天照皇大神が中殿に、西殿には天児屋根命(あめのこやねのみこと)、東殿には菅原道真が祀られています。
又、境内にはひときわ眼を引く、県内一の大きさを誇る樹齢1500年、幹回り11mの欅(けやき)の大木の御神木が植わっていました。
12時50分「天神社」を後にして、小夫地区から修理枝地区の長閑な山里の集落内の一般道路を暫く西方面に進み、県道50号に出て点在する集落や山沿いの上りの県道約1.5kmを離れ離れになった長い列は進み県道沿いの「笠山荒神社」参道入口へ、ここで列詰休憩を取りアンカーの到着の後、参道に通じる緑に覆われた山間の道を約1q上り進んで「笠山荒神社」へ、裏参道入口の鳥居をくぐると両側に数多くの灯篭が並ぶ参道を進み、静かな佇まいの「笠山荒神社」に入り休憩を取りました。
この神社は、古代から続く竈(かまど)の神をまつる神社で、「笠の荒神さん」「笠山三宝荒神」とも呼ばれていて、日本にある三大荒神(他は、宝塚市の清荒神、野迫川村の立里荒神社)のひとつで、祭神は土祖神(つちのみおやのかみ)・興津彦神(おきつひこのかみ)・奥津比賣神(おきつひめのかみ)で、人間に火をおこすことや、ものを煮炊きして食べることを教えた神として伝えられています。

「笠山荒神社」を後にして、森林に囲まれた参道を南へ進み表参道の鳥居をくぐり「閼伽井(あかい)不動」前から、菅原道真公を祭神とする「天満神社」境内から山間の道を抜け、再び県道50号を暫く進み県道と別れ東へ、本来は、さらに西に進み初瀬山を縦断する予定であったが、コース変更し、東に人里離れた山間部の大久保・龍野地区へ進み、途中、台風21号の爪痕が残る林道では木の枝葉が多く堆積して歩行が困難な場所や、倒木を乗り越え進み、県道50号から約2km進んで和田地区に鎮座する「高籠神社」へ、長い階段を下り進み神社下で列詰休憩の後、高台の和田集落から下り進み、県道38号を南へ進み「まほろば湖」に架かる「落神橋」の西詰で、午前に歩いた場所に合流、ここから逆コースの道約4kmを「長谷寺」方面へ戻る事となりました。
「まほろば湖」湖畔の県道38号を南へ下り進み、途中、列詰め休憩を取りながら「長谷寺」門前に15時50分頃到着、参加者の一部から「長谷寺」に参拝したいとの希望があり、ここで急遽ゴールとし、参加証明の「IVV」をお渡しし解散しました。
参加者の皆様は、夫々「長谷寺」への参拝や、お土産等を購入しながら、近鉄・長谷寺駅に向かい帰途に着かれました。
今日はスタート時には小雨が降りましたが、幸いにも空模様はその後安定し、コースは山間部で上り下りの多い18kmの長距離でしたが、健脚自慢の皆様は無事完歩されました、大変お疲れ様でした。